「近藤誠医師=がん放置療法」10のポイントをまとめてみた

こんにちは。

近藤誠氏の書籍「がん放置療法のすすめ」と

「眠っているがんを起こしてはいけない」

を読んでみると、

ネットで書いてあるセンセーショナルなタイトルの中に隠れた「本質」が見えてきました。

それぞれの本に対する関連記事はこちらから。

過去記事「書籍『がん放置療法のすすめ』ポイントと書評」

過去記事「しらなきゃやばい…医療リテラシーって何?」

まず

近藤氏の考えるがん治療にについては、

例外を除き(血液系がんや初発がんの腎がん、小児がんなど)

方針がある事が分かってきました。

1.「本物のがん」の場合は一番最初のがん幹細胞が出来た時に、

その幹細胞に転移能力があればその時に既に転移は始まっている。

その場合は、手術をしたとしても転移は防げない。

それよりもやっかいなのは、手術をすることで眠っていたがん細胞を起こしてしまうこと。

それによって、生活の質が落ちてしまうことを氏は懸念している。

2.「がんもどき」の場合は、

がん幹細胞には転移する能力が最初から備わっていないので転移の可能性はなく

生活の質が落ちない限りは治療(手術、放射線、化学療法等)する事すら不要である。

稀に消滅してしまう事もある。

3.「本物のがん」と「がんもどき」を見分けるのは困難。

但し、検討を付けることは可能。

顕微鏡で見ても分からない。それでも患部を目視で見ればわかる特徴もある。

4.「がん」がいつ出来たのか、大体の計算が出来る。

(自分の進行度から逆算していくことで分かる)

がんの大きさと経過観察期間を計算して、

そこから逆算されると大体いつ頃に、がん幹細胞が出来たかがわかる。

これについての詳しい計算方法は本書2冊には記載されていません。

∟私も次の購入リストに入れておきます。
逆算していつか分かったらまた記事アップします。

5.眠っているがんを起こしてしまう原因は

手術・極端な食事制限(コレステロール値の低下等)。

「手術をして再発した」ではなく、

元々転移していた細胞が手術や極端な食事制限などをトリガー(引き金)となって

眠っていたがん細胞を起こしてしまったという説。

6.世界の標準治療と日本の標準治療には違いがある。

世界の標準治療は放射線治療。

日本の標準治療は手術(摘出)という事実を知っていますか?

7.病理診断やMRI、各種検査でがんと診断されたからと言って、絶対ではない。

それぞれの臓器毎に検査内容は違います。

そして、

それぞれの検査にも落とし穴やメリットやデメリットがある事を知る事が大切です。

病理診断もするのは人なので間違える時もある。

私自身も気になってネットで調べていたら、

実際にブロガーさんで誤診されて再度、病理医を変えて

再検査され、直されたという方の記事を読みました!

8.近藤誠氏は「化学療法・放射線治療」を完全否定しているわけではない。

時と症状によっては使いようである。と、言っている。

「本物のがん」の場合に根治目的で行うのは不可能だと言っている。

「がんもどき」の場合ははなから必要なし。ただし、経過観察はします。

基本的に症状が出て生活に支障が出る時に使うべきという事。

※推しは手術ではなく放射線治療。

化学療法(抗がん剤)についての詳しい内容は本中にはあまり掲載されていません。

9.医者が全てを語ってくれているとは限らない。

1つの事実をどう伝えるかによって見方が変わることがある。

スウェーデンでの研究で1993年に分かった事実

子宮頸部 上皮内がんは100人中99人はがんが消えてしまう」と推定されている。

A医師「がんになる可能性があるので治療しましょう

(なる可能性は1/100だけどね。1%だって嫌でしょ?)」

B医師「そのまま少し様子をみましょう。

(上皮内がんは99%は消えてしまう可能性があるので無理に治療する必要はないでしょ)」

どちらの医師が良いかは好みの問題ですが。

でも大体こんな事()の内容は中々教えてくれないと思います。

その医師の言葉の裏にある真意(事実)を知る事で

私はどちらが良いのか納得して決める事が出来るのにな、と思います。

※これを他の著者の方でフレーミング効果と紹介していました。

そして、そこでは近藤誠氏がそれを用いている事に危惧をしていました。

どっちもどっちなんですね…

10.放置療法=時間稼ぎ

がん放置療法=がんをただ放置しろじゃなくて、

今一度自分の身体と対話して、知識を付けた上で選択する時間を与える為の1つの方法。

「がん」は基本的に長い時間をかけて分裂して増えてきたものであり、

早く進行する物ではない。

だからこそ、

慌てず医者主体の治療じゃなくて患者自身が主体となって自分で知識を持ち、

選択して決めることが何よりも大切でその為には自分で学ぶ時間が必要である。

※一部、進行速度には例外ありと書いてあります。

あなたはこれを読んでどう思いますか?

全てが納得いく答えじゃないかもしれない。

それは、私自身も思うことです。

ですが、これを最初から全否定する気にもなれません。

わたしには選択する自由があり、

知る権利があります。

そして、その選び方は自由であるべきです。

全てを相手に任せるから後悔するんだったら、

自分が納得するまでとことん調べて、

自分の身体と向き合いたい。

それこそが後悔のない選択なんだと思います。

これって、さらっとこんな事簡単に書いてますが、

正直やるとなるとしんどい。

私もこうして本を読みながら

自分の症状を当てはめながら考えてしまうので一喜一憂しています。

でも、ここでまた「もういいや」と投げ出したら

分からないまま。

心のモヤモヤに無理やり蓋をしただけ。

 

そうすれば、結局いつまでも晴れることなんてない。

人間が知性を獲得してから一番怖い事は、

分からないことだと私は思います。

分からない事は、

どんどん迷宮へ連れていき

「何が分からないかも分からなくさせてしまう」。

そうすると、めんどくさくなって思考停止。

 

いつの間にか忘却の彼方へ。

それは人間に備わった本能で自衛のためにもなる事だから、

ただ悪いとは決めつけられない。

逃げちゃいけない時がある。

めんどくさくたって、

踏ん張らなきゃいけないときがある。

自分の命、

自分で守ろう。

 

それでも分からい事、出来ない事は専門家にお願いしませんか。

協力して貰いましょう。

そうやって、

人と人は協力し合って生きて生存競争で生き残ってきたと

私は思います。

今はダイバーシティ、多様性の時代。

治療の仕方だって、

自由でいいじゃない。

誰でもない本人が真剣に向き合って決めたことに

誰が文句を言える?

 

「治療を受けなければ生きることを諦めたことになるのか?」

 

「辛い治療を体験して、それでもだめだった人」

だけが頑張ったことになるのか?

そもそも、だめだった人は負けたのか?

そんなの、

誰の物差しなんだろう?

どう生きるか。

何に重きをおくのか。

誰の為の治療なのか。

色んな治療法を実践した先駆者達の経験が無駄になることなんて決してない。

少なくとも、今病気で悩んでいる人達にとっての選択肢となり得る。

生きる活力になり、

バイブルとなる。

私はこのがんになって

初めて出会ったブロガーさん達が沢山いらっしゃいます。

その方たちの症状や治療方法は様々です。

(放置療法や手術、放射線、抗がん剤、先進医療に挑戦している方等)

そこにはリアルに苦しい症状が既に出ていて

苦しんでいる方達も大勢いらっしゃいます。

 

だけど、どんな症状や治療方法であろうと

そこにはどんなに小さなポジティブでも、

”今を”生きようと自分の身体と心と本気で向き合って居る人達しかいません。

 

そこに、違いなんてない。

誰一人として。

 

そんな人達に、誰が諦めたと言えますか?

負けだと言えますか?

心の底から、敬意を表したい。

だからこそ、私に必要なのは

まずは”選択して切り捨てる前に肯定してあげる”こと。

 

「そういう生き方もあるのね!」

 

それだけで、違った何かが自分の心に芽生えるはずだからです。

この2冊もそんな新たな治療の方法を教えてくれていると思います。

(間違ってもまるっと信用しすぎも要注意です)。