HPV-DNA検査についてとHPVタイピング検査キット体験レポ

こんにちは。

今回はHPV-DNA検査についてと自分で行うHPVタイピング検査キットの体験レポです。

<HPV-DNA検査とは?>

感染しているHPVの遺伝子(DNA)を調べる検査です。

HPVについてはこちらからどうぞ。「HPV(ヒトパピローマウィルス))とは」

 

<これで何が分かるの?>

HPV(ヒトパピローマウィルス)には100種類以上の遺伝子型(DNA)があります。

HPVは多くのがん発生原因とされています。

その中で子宮頸がんに羅漢した人を調べると高確率で検出される13種類の型があることが分かりました。その型を”高リスクHPV”と呼んでいます。

ただし、高リスクHPVに感染してもそのほとんどは自然消滅したり、症状が起きたりすることはありません。しかし何らかの原因により感染が広がってしまうことによって、5年~10数年かけて(前がん病変期を経て)子宮頸がんが発症することが分かっています。

その”高リスクHPVに感染している事を調べる為の検査”としてDNA-HPV検査が出来ました

 

<HPV-DNA検査にはどんな種類があるの?>

HPV-DNA検査には大まかに「ハイリスクHPV一括(グルーピング)検査」「HPVジェノタイピング検査」に分別される。それぞれ開発元によって複数存在する。

 

・ハイリスクHPV一括検査

特徴

ハイリスク型13種類に感染しているかは分かるが、どの型に感染しているかは分からない。

メリットはタイピング検査に比べて安い。

子宮頸部の前がん病変であるCIN2以上の病変を検出できる。

 

・HPVジェノタイピング検査

特徴

HPV検査の有無だけでなく、複数の混合感染も含めてどのタイプに感染しているかが分かる。

定期的に検査すれば全く同じタイプの感染が持続しているかどうかを判定することも可能(持続感染)。

ハイリスクHPV一括検査に比べて高い。

 

<子宮頸がん検診で行う”細胞診”と”DNA-HPV検査”の違いって何?>

細胞診はHPVに感染しているのか?又、進行度合いはどうかを調べる検査(炎症かなども)

それに比べてDNA-HPV検査は高ハイリスクHPVに感染しているのか?はたまたどんな型に感染しているのかを調べる検査

 

組織診と細胞診についてはこちらから。

過去記事「組織診と細胞診って何?と検診結果の見方と今後の検査、治療方法について

子宮がん検診についてはこちらから。「子宮がん検診について」

 

<病院で保険適用で受けられる対象の人は?>

ハイリスクHPV一括検査(ハイリスクHPV検査、ハイリスク検査とも呼ばれている)の場合

・子宮頸がん検診の併用検査(これは別途申し込みすればだと思います)

・ボーダーラインの細胞診(ASC-US)を生検する為(組織診を行うか)の振り分け検査

 

HPVジェノタイピング検査(HPVタイピング検査、タイピング検査とも呼ばれる)の場合

・組織診がLSIL(CIN1)orHSIL(CIN2)の経過観察時のリスク評価をするとき。

 

<私が実際にやってみた感想は?>

率直な意見としてはやって良かったです。
「かも?」で円錐切除術は私は出来ませんでした。
(それでも実際にタイピング検査でハイリスク型が出てもしませんでしたが…これは私の小心者な性格のせい?)
私が使った検査キットは13種類のハイリスク型を調べる事が出来るもので、実際に出た型は2種類あったと記憶しています。その内の1種類が感染発症してから進行するのが早いと言われている16型・18型のどちらかだったと思います。(年数が経っていて書類を紛失してしまいました)
使用感などについては検査キットの説明(手順)を見ると分かるとは思いますが、
婦人科で行う”ねらい細胞診”などではないのでガッツリ”膣のその先にある子宮頸部にまで”届くように入れるので不快感を感じるかとは思います。
但し、婦人科で行う一連の色々な検査を受けるよりははるかに楽です(婦人科で他の総合的な部分も見てもらえるという利点があります)。
結構動作も人前では出来ないので恥ずかしいとは思いますが一人で行うのでそこは問題ないかと思います。
婦人科で行う”ねらい細胞診”は、婦人科医が直接膣の先にある子宮頸部を見ながら疑わしいと思うところをめがけて擦りつけることが出来るので正確に行えるということです。
その代わり、自分で行う場合は目視で確認できないので的が外れたところをこすっているかも?!という心配は拭えないと思います。
ただ、こちらのキットは膣に3~4cm挿入してとかではなく”膣の中深くツバが当たるまで(頸部に当たるまでを意識してるのかな?と思います)”と書いてあるので分かり易いかなと思いました。
それに膣内をグルグルと回して行う事(これは他のキットでも同じでした)で狙って採取は出来ないけど満遍なく採取は出来てると思っています。
<諸注意:むしろ検査以前の話。>
ただし、1点ご注意があります。
これはどうしようもないことではありますが…
いざ検査結果が出たとしても陽性・陰性の場合でも婦人科医が行ったことではないという点で本当に大丈夫かな?と思ってしまう点です。
これは検査云々の問題ではなく私自身の問題です。
なので、こう言った風に思わない方はいいのかなと思います。
私が検査した時から現在は、購入前の相談窓口だけでなく検査後の相談窓口も開設されていて安心できるなと思いました。(メール、電話両方からのお問合せ対応が嬉しい)
ただ検査して終わりだと…どうしたものか?となってしまいますが。
1つの判断材料になるのかなと思います。
<それと、金額の面も>
金額の面で見れば”子宮頸がん検診(細胞診)”を目的として行うのであれば市町村の補助を受けてクリニックや病院で検診を受ければ金額は1~3000円になります。
なのでお安く、細胞診(子宮頸がん又は前がん病変なのか?)をしたいなら子宮頸がん検診の方がよいかと思います。
これはあくまでも”HPVの高リスク型に感染しているのか?又は何の型に感染しているのか?”と言ったより突っ込んだところの話になるのかなと思います。

<はい!まとめ>

HPV-DNA検査するならHPVジェノタイピング検査がおススメ。

理由は、自分が感染している型を調べられるから。

 

HPVタイピング検査のメリット
・自分が何の型に感染しているのか知る事によって、今後の治療方針を決める判断材料になる
「かも?」で自分の身体を傷つける(治療含め)理由なんてないです。
・キットでのメリットは医師に確認せず、病院に行かず行える手軽さです。
デメリット
・保険適用以外では金額が別途掛かる(キットの場合は金額高め)
・キットでのデメリットは見ながら行えないので正確に出来てないかも?という不安
これは傷つけないようにゆっくり丁寧に満遍なく行えば解決出来るのでは?
実際どう選び、何を優先するかはそれぞれの自由です。

<キット購入の場合の注意点>

検査出来るハイリスクHPVの型の種類がそのキット(メーカー)によってまちまちです。
何の型が調べられるかは購入前に確認した上で購入して頂ければと思います。
※「ハイリスク」「低リスク」「HPV検査」と書いてあるのものは何の型に感染しているかを調べるタイプではないです。「HPVタイピング検査」をお勧めします。
ハイリスクHPV13種類の型(16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68型)と膣炎を調べる検査キット


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男性バージョンも登場していました!(亀頭付近)ハイリスクHPV13種類(HPV16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68型)と尿道炎を調べる検査キット。

 

 子宮頸がん検診もセットになったキット