女性特有の疾患って?悪性と良性?種類と原因について

※近藤誠氏の書籍と従来言われている事を両方併せて掲載しています。

比較しながら読んで頂けたらと思います。

 

<そもそも腫瘍とは?>

人間の身体は約60兆個と言われる沢山の細胞からできていて、それらの細胞は一定の期間がくると消滅し、新たな細胞に置き換わります。

 

例:皮膚細胞の寿命は28日間であり、古くなった細胞は剥離して新しい皮膚に置き換わる(これを肌ではターンオーバーともいう)

 

新たな細胞に置き換わるはずだった細胞が何らかの原因によって傷つきエラーが起きて、細胞が死なずに増え続けたものを塊(腫物)と言う。

でも、忘れちゃいけないのが腫瘍も元々は同じ細胞です。

それが何らかの原因によって傷つきエラーが起きてしまった。

その証拠に異物と認識すれば本来は免疫細胞が働くはずです。

ですが、働かないのは見た目には正常細胞と区別がつきにくい(つけない)ことが分かります。

(↑これ結構ポイントです!私が知った時に、そりゃそうだ!ってこの時にやっと納得にしました。知識不足で申し訳無いです。)

 

<腫瘍の種類>

悪性腫瘍=他の臓器への転移や周辺へ浸潤をおこす(こっちは「本物のがん」)

良性腫瘍=↑それらをおこさない(近藤誠氏によればこっちは「”がん”もどき」と言います)

 

<婦人科疾患で例えれば?>

子宮筋腫=大きくなっても転移や浸潤をおこさないので”良性腫瘍”

子宮がん=”悪性腫瘍”

↑近藤誠氏によれば”悪性”とつくから全てが悪く見えるけど、そうじゃない。と言っています。

 

<腫瘍が引き起こされる原因は?>

遺伝子の異常で惹き起こされる”病気と考えられている。

つまり細胞の遺伝子のエラー症状ですね。

エラー症状を起こす原因として分かっているのが放射線などがあります。

 

<婦人科で扱う臓器の種類は?>

子宮と卵巣

 

 

<子宮とは?>

骨盤内にある臓器で、成人女性の子宮の大きさは鶏卵大程度で子宮は”体部と頸部”の二つに分けられる。

子宮体部は筋肉で出来ていて内側は子宮内膜で覆われている

子宮内膜は、性周期に伴って増殖と分化を繰り返し、脱落して”月経”となる。

(子宮内膜とはつまり、生理の血のことを指します)

 

<卵巣とは?>

骨盤内の左右に1個づつあり、卵巣の大きさは母指頭大で女性ホルモンを作って分泌したり、排卵を営む臓器

閉経後には萎縮して小さくなる

 

<実際に起こる疾患の種類と発生部位>

子宮筋腫子宮筋から発生した腫瘍

子宮がん子宮頸部には出来る”子宮頸癌”体部に出来る”子宮体癌(=内膜がん)”の二つがある。

※この2種類のがんは”全く異なった性質”になります。

 

卵巣がん=卵巣に出来る腫瘍

※卵巣にできる腫瘍には非常に多くの種類があります。

 

<最近、増加傾向にある?>

最近、日本で増加しつつある婦人科がんは、乳がん、子宮体がん、卵巣がん若年者の子宮頸がんとなっている。

子宮頸がんは婦人科悪性腫瘍のなかでは最も多い

子宮頸がんの有病率は、30歳代で0.29%、40歳代で0.13%、50歳代で0.08%と若年者層に多い

卵巣がんは元々欧米に多い病気でしたが、最近は日本でも欧米と同じような生活・食習慣になり増加傾向にある。

 

<その他にも?羅漢しやすい人は?>

子宮がんのなかで体がんが占める割合は30%を越え、その発生は10年の間に2倍以上となっています。

子宮体がんの発症年令は、子宮頸がんに比べてやや高齢傾向で、50~60歳代とされています。

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは子宮内膜を増殖させ、前がん病変である子宮内膜増殖症や子宮体がんの発生に関与。

子宮体がんは肥満、糖尿病、高血圧症や不妊症の女性に多い傾向にあることが知られている。

 

<乳がんも?>

乳がんは女性ホルモンに関連して発生する腫瘍

乳がんの罹患者数は最近の20年間で2.6倍と、明らかに増加傾向にあります。

 

<羅漢のピーク?>

乳がん罹患は40歳代に、死亡は50歳代にピークを持つという特徴があり、壮年層の部位別がん死亡率では今や乳がんが最も多くなっています。

 

<羅漢しやすい人は?>

初経年齢が早い、閉経年齢が遅い、初産年齢が高い、出産児数が少ないほど乳がんのリスクが高くなる。と、言うことはわかってきたという状況で全容解明はまだのようです。

 

<注意すべき点は?>

乳がんは他のがんに比較して一般に予後良好と考えられているが、治療後長期間を経ても再発することがあり、全乳がん患者の30%は亡くなりになられている状況です。

ただし、これには抗がん剤などによる治療死なども含まれている可能性があります。

 

<なぜ早期発見?>

乳がんの死亡率を減少させるためには、早期に発見し治療することが重要。

※と、されています。実際にはそれによって死亡率などが減ったというエビデンスはありません。

 

乳がんの主な症状は乳房のしこりで、注意深く触診すれば自分で発見することができる。

しかし、しこりの小さなものや又はしこりをつくらないタイプの乳がんもある。

この治療というのも今は乳房温存療法というものもあるので一概にメスを入れるわけではありませんのであしからず。

(未だに、「すぐ手術」という方も居ると聞きましたが、それはどうなのかな?と最近、私自身思っています。)

 

<診断方法は?>

この場合は、マンモグラフィー(レントゲン検査)や超音波検査によって診断します。

※マンモグラフィでしか見つからないがんはがんじゃない!?と、言われている方や実際にアメリカでは40代の女性にはマンモグラフィは薦めないと国立がんセンターが表明しています。

 

最近、女優のアンジェリーナジョリーさんが遺伝子検査を受けて将来的ながんリスクがあるとして

卵巣がんを予防するために、2020年3月、両側の卵巣・卵管を切除する手術を受け、更に2013年5月には、乳がんを予防するために、健康な両乳房を切除して再建する手術を受けてたと話題となりました。

 

ジョリーさんは、細胞のがん化を防ぐがん抑制遺伝子「BRCA1」に生まれつき異常があり、何もしなければ87%の確率で乳がんに、50%の確率で卵巣がんになると診断されていた。

ジョリーさんの母親は49歳で卵巣がんと診断され、乳がんも発症し、56歳で亡くなっている。

母方の祖母が卵巣がん、叔母も乳がんで亡くなっており、卵巣に初期のがんの兆候がみられたこともあって、今回、卵巣・卵管の予防手術に踏み切ったという。

3人の実子と3人の養子の存在も決断に大きく影響を与えたようだ。

がんの多くは生活習慣、環境といった要因が複合し長時間かけて発症する。

しかし、5~10%は遺伝性のがんであることが分かってきている。

その1つがジョリーさんのような遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)で、ジョリーさんのようにBRCA1に変異のあるタイプの他、BRCA2と呼ばれるがん抑制遺伝子に変異がある場合もある。

日本でも、HBOCの人のうち年間約7000人が乳がんや卵巣がんと診断されているのではないかと推計される。

プレジデントオンライン「なぜアンジェリーナ・ジョリーは健康な乳房、卵巣・卵管を切除したのか 」抜粋

 

<わたしのことだま>

最近は予防の為の治療についても色々な体験記事や検査が増えてきているという印象があります。

以前、読んだ書籍や最近見かけるネットニュースでも見かける”病気”を見つける早期発見・早期治療ではなく、”なる可能性のある原因を見つける為”のウィルス検査や治療には私自身も関心があります。

(ヒトパピローマウイルス、ピロリ菌、肝炎ウイルスなど)

 

でも実際にその検査をするかも、メリットとデメリットを考えた上で受ける事が大切だと思います。

(例えば、もし検査をして治療と言われた場合にどんな治療をする必要性が出てくるのか?また、その治療は最善なのか?など)

そして病気についても”なってから考える”のではなく、”なる前に冷静な時にどれだけ調べて考えたか”によって今後の治療や生活は大きく変わります。

 

それを1つの例として体現したのがアンジェリーナ・ジョリーさんですね。

賛成か反対ということではなく、

可能性の為に治療する事はとても勇気がいります。

実際に、病気になってから治療する事になっても勇気がいるのですから。

子供達との未来の為に彼女が下したその決意と勇気。

世界中共通で”母は強し”ですね。

 

そしてそれをただ、YesかNoかと感覚的に決めつけるのではなく、なぜそう選択したのか?

それを選択することに意味があるのか?

後遺症は?

それらを自分で調べて知る事、「自分ならどうするか?」を考えることで今まで知らなかったこと、気づかなかったこと、リスクなども分かるようになります。

 

そして、手術する場合にはその後の後遺症についてもきちんとresearchする必要性があります

(医師たちの言葉だけでなく、論文や実際に経験した人たちの声や反対意見なども総合的に)。

ある医師はこれを”パンドラの箱”と言っていました。

 

アンジェリーナ・ジョリーさんは今回、卵巣と卵管を切除しました。

その場合に、更年期障害が出てきます。

その場合はホルモン補充療法などを行っていくと思います。

例えばこれが凄く若い方が行う場合には早くに月経がなくなるので本来の閉経までの期間が長くなり、その場合は骨粗しょう症のリスクが高くなると言われています。

 

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