子宮頸部の上皮内がんは「がんもどき」?!書籍レポ

こんにちは。

Mayurikiです。

今回は著書:近藤誠氏による「がん放置療法のすすめ-患者150人のすすめ」から

子宮頸がん」の項目を取り上げてみたいと思います。

※この本には各章ごとに臓器別のがんが掲載されています。

こちらの近藤誠氏のすすめる”放置療法”については

こちらの記事の方が詳しく記載してますので良かったらどうぞ

(過去記事「『がん放置療法のすすめ』ポイントと書評」)。

<「子宮頸部の上皮内がんは「がんもどき」の理由>

<まずは生検方法でのがん診断について知る>

生検でがんと診断することはできるが、子宮切除のような手術をして組織検査をしなければ、がんが上皮内にとどまっていると確定診断できない。もし、がん細胞が上皮を超えて少し奥に入っていれば、浸潤癌でありⅠ期となる。

 

結局のところは、全部臓器(子宮とか)を取って隅々まで顕微鏡で見たり

超能力で可視化出来ない限り、浸潤してるかは分からないという事ですよね。

その為(医師やあなた自身が納得する為に)に、

あなたは臓器(子宮又は頸部を)を提供できますか?

 

きっとこう聞かれたら、わたしの答えはノー。

<私の過去の選択>

なので、私が高度異形成(保険では上皮内がんに含まれる)だった時は、

円錐切除術を毎回勧められましたが、2回お断りしました。

レーザーでやっても高度異形成がそれでも治らないなら円錐切除術を検討します」と。

結果、1度目はそれで5年が経ち。

2度目は1年後に再度、高度異形成(結局取り切れてなくて)となって円錐切除術を選びました。

でも、ここでも爪が甘かったことを知りました。

結局、診断を下しているのはであるという事実。

確かに腫瘍や炎症などに個人差がありAIでは難しいのであろうと思います。

ですが、人も間違える

私自身もその根本的事実を過信していたんだと思います。

大学病院というブランドに惑わされてしまったのかな。

<病理診断の真実>

作中に、近藤氏は『病理診断結果が変わることはある』と書いています。

実際に、

患者が他の病院で「がん1b期」と言われたものが「上皮内がん」になったり、

またその逆もあるし、同じ診断結果になる時も。

だからこそ、セカンドオピニオンの大切さがあるんだと思います

私自身も治療に入る前に他でも病理診断を受け、

治療方法を提示して貰えば良かったと後悔しています。

例え、結果が同じだったとしても

しなかったと言う後悔はやって後悔するよりもずっと心に残るんだなと実感しました。

 

その年のおみくじで書いてあった言葉が何度も頭の中で鳴り響きます。

病重し。病院変えよ

言う事、聞いとけばよかった。

<子宮頸部の炎症は吹き出物と同じ?!>

そして、それは(間違えるのは)病理診断士だけでなく、医師もだし、私自身もである。

つまり、その時の体調によっても炎症が悪化している時もあれば収まっている時もある。

特に女性ホルモンの周期によってわたし自身の体調は1カ月の間でも目まぐるしく変わる。

やたら、口内炎やニキビなどの吹き出物が出る時や

、むくみやすい時もあれば逆にもの凄くハリ艶が良く体が軽く感じられる時など。

作中では、

ホルモン周期(生理周期)のどの辺りで組織を採取するかも(細胞の顔つきに)関係するでしょう。したがって、ある時期は「異形成」と診断され、別の時期に「上皮内がん」と診断されることは充分ありえます。組織型が変化したからといって、進行したと考える必要は毛頭ないのです。

 

これって、科学的根拠とかエビデンスとかの前に私自身がよく分かっていた事でした。

そもそも自分自身の身体のことは男性の医師よりも、

女性であり本人である自分自身が一番分かっているはずですよね。

ずーん…

その証拠として、

結論を先にいうと、子宮頸部の上皮内がんのほとんどは、ヒト・パピローマウイルスなどのウィルス感染や精液等との反応を原因とした、上皮細胞の「慢性変化」ないし「慢性炎症」と考えられます。顕微鏡で調べる病理診断では、上皮細胞の慢性変化が一見「がん」のように見えるわけです。

 

慢性変化ないし慢性炎症。それって、吹き出物とかと一緒?

ウィルスとか精液とかを排出する為に膿が出てるみたいな感じでしょうか。

怪我をした時は、どこの部位でも同じ反応が起きても不思議では無いという事なんですよね。

<で、「本物のがん」であるには前提条件がある>

婦人科医が組織診に熱中するのは、病変が平らで、視診では正常(の子宮頸部)粘膜と区別できないからです。しかし、がんは、腫瘤をつくって初めて、宿主たる人を死に至らせる能力を獲得します。~中略~

ただし、腫瘤であれば人を死なせる力が(必ず)ある、というわけではない。硬くて、周囲の正常組織から(触って)識別できなければ、人を死なせる力はないのです。

注意したいのは、硬い腫瘤であることが人を死なせる前提能力であるとしても、硬い腫瘤であれば(放っておくと)必ず人が死ぬわけではないことです。人を死なせることができるかどうかは、その腫瘤が周囲組織に浸潤していく力があるか否か、他臓器に転移する能力があるか否かにかかわります。

 

こうして見ると、中々このがん幹細胞を作るのにも

狭き門なんだなという事が分かります。

<私の場合を当てはめてみると…>

そして、これを子宮頸部上皮内がん病変の場合で考えてみると…

触ってもかたくなく、正常粘膜と同じ感触で視診でも平らで、正常粘膜に溶け込んでおり腫瘤はつくらない(つくれない)。

これに対し浸潤がんはでは、

初期のものを除き、視診で正常粘膜と区別される多少盛り上がった病変を認めます。あるいは明確な腫瘤をつくり、その一部が潰瘍化していたりする。この段階でようやく(本物のがんとしての)前提条件の1つが備わるわけです。実際、それら浸潤がんの中には、頻度は低いものの、転移している「本物」が含まれています。

 

こうして考えると、私の子宮頸がん1b1期はこちらに当てはまるのが理解できます。

一度、

円錐切除術の手術前の最後の診察の時に主治医に見せられた自分の頸部の写真には

”粘膜に盛り上がりがある”のを確認しました。

(くしくも、第一条件はクリアですね)

<過剰な検査にご注意?>

尚、近藤氏は子宮頸部の場合はには、

頸部が直接目で見えるので、目で診るだけで十分で、

”頸部粘膜が平らで正常に見えれば、仮に上皮内がんが潜んでいたとしても、

それは「もどき」ですから「異常なし」と考えれば

よくコルポ・スコピーという拡大鏡を用いる必要もないということです。

その通りかもしれません、

医者でもなく素人の私自身も写真を見ただけで盛り上がっていると認識出来ました。

あんなに痛い思いしてランク付けって必要だったのでしょうか?

これは、誰のための検査で何のために必要なのか考えないといけないのかもしれませんね。

<上皮内がんの真実>

そして、ここで1つ。

スウェーデンでの研究では、上皮内がん100人のうち、

99人のがんは消えてしまうと推定されています。

(J Natl Cancer Inst 1993;85:1050)

この考えは元々、近藤誠氏一人が考えたことじゃないと言うことなんですよね。

しかも、1993年には発表されてるのになぜ主治医達は

教えてくれなかったんだろう?

 

怖すぎる…

 

そー言えば、

私が円錐切除術勧められた時も

レーザーがいいです」って言った時も

リスクの話はされてもこの根拠とかは教えてくれなかったです。

だって、

100人中99人は治っちゃう上皮内がんだけど、

もしかしたらその1人になっちゃうから手術しません?」って、

言われたら「結構です」って私は言ってしまうかもしれないです。

<巧みな話術に騙されてる?>

以前「伝え方が9割」と言う本を読んだのですが、

何事も物は良いようなのかもしれません。

プラスにもマイナイスにも。

 

事実は1つでも言い方を変えればまた違って聞こえる。

がんになるリスクがあるので治療しましょう!

(実際は100人中1人だけど、その1人になったら不安でしょ?

 

その言葉の裏にある真意を知らないとこんな事が待っている。

 

信じるか、信じないかはあなた次第です。

<今回紹介した書籍>

<あとがき>

この近藤誠氏の書籍「がん放置療法のすすめ」を批判している記事を何件か拝見しました。

(私としても、丸っとは信じられないので。もう二の舞はごめんなので)

その記事では「がん放置療法のすすめ」では

”治療するな”とか”化学療法はするな”と言われているという事が書いてあり、

論点がずれているような、おかしな記事内容でした。

結果を言えば、

「で?何が言いたいの?ちゃんと本読んだの?」って感じになってしまいました。

一度読んだ方なら分かると思うのですが「がん放置療法の基本理念(哲学)」と違うし!

”治療するな”、”化学療法するな”ではない事に気づかされます。

化学療法(抗がん剤)が効くがんの事は対象外ですよ~。

初発がんの腎がんは対象外ですよ~。って記載されてます。

つまり、化学療法全否定でないやん!

治療するなって事も”生活の質(QOL)が落ちるなら

”治療しましょう。”って書いてあるし…

診察の様子でも直接、治療が必要な場合は近藤氏自ら、

患者さんを担当する医師に直接連絡して状況を説明している様子が記されています。

これって、治療放棄なのかな?

それと、子宮頸がんについても

『「もどき」でも治療したほうがいい場合がある』ときちんと、説明があります。

あと、あったのが近藤氏が推定で書かれていた生存率のグラフについて。

「1年間は死なないだろうで(ようは希望的観測で)グラフ」を作って、

化学的根拠に基づいて作成された

化学療法を使用した際の生存率を表したグラフを使うな(並べるな)。

それじゃ、まるで化学療法によって死亡したみたいじゃないか」と、言うコメント。

ええ?何が言いたいのだろう…

グラフを並べたから駄目なの?

それとも、化学療法が悪だって聞こえるのに怒ってるの?

近藤氏はここで「だろう」って言葉を使ってます。つまり、近藤氏の意見。

実際に、これ(この部分を)を信じるか信じないかはあなた次第です。

それでも、化学療法を使用した際の生存年数と生存率の関係を表したグラフを見たら…

正直、怖いです。

※現在は他の医師の方の書籍では

科学的根拠のある化学療法(肺がん)が開発されたという文面を入手。

検証はしていないので、各自判断して頂きたいと思います。

その他に論文で「この語句は載ってない」とか…「語句」かい!根拠じゃないの!?

と、一人突っ込みしてしまいました。

 

違うならもっと違う根拠が欲しい。

是非、皆さんも私の言ってることや近藤氏の言ってることや

その医師たちの意見を読んで比較してみて自分なりの意見を持つことが大切だと思います。

但し、前提は持たない事が良いと思います。

誰かの意見を軸に持つと私の様に引っ張られてしまうので

俯瞰してまずは情報収集することが大切なのではないかなと思います。