こんにちは。
今回は、「健康診断で被ばく?!と健康診断の歴史」を話したいと思います。
最後まで読んで頂けたら嬉しいです。
前置き≫
そもそも、健康診断の歴史は、まだ案外浅いと言う事を知っていますか?
この健康診断というシステム自体が出来たのが
労働基準法のできた戦後まもなく1947年(昭和22年)に、労働者の安全衛生についての規定があったと推察されます。
なぜ、推察なのか?
この労働基準法第42条~第55条の安全及び衛生の規定は現在では労働安全衛生法の策定によって削除されているので、旧法の文面を現在ウエブ上で確認する事が出来ない為。
もしかしたら、図書館に行くと探せる可能性があるのでご興味ある方は是非。
現在が2020年で、規定が1947年とすると…73年前ですね。
100年にも満たないとは、驚きです。
それでも73年間の歴史があります。
『医療被曝』≫
そして、その歴史ある健康診断の中で今回取り上げるテーマが「被ばく」になります。
被ばくと言うのは、健康診断などを受ける際に受けるいわゆる”医療被曝”の事を指します。
今回のテーマにおいて一部誤解の無いように、お伝えするならば…
全ての検査が駄目だと言う事では、決してありませんので悪しからず。
手術をする前や、緊急性の高い時などは身体の中でどういった現象が起きているのか知る事は必要なことです。
そうではなく、
あくまでも今回のテーマは”健康診断”での話で、「とりあえずCT」であることをお忘れなきように。
最初に書籍「医学不要論」(著者:内海聡)という本での言葉を紹介しようと思います。
これは、X線撮影について。
アメリカで行われているX線撮影の30%は、医学的に何の必要もない。
著名な米国の医学者であるロバート・メンデルソン医師の言葉
X線撮影による不必要な放射線による遺伝子への影響により、
アメリカ人の三万人に死者が出るであろうと示唆している。
著者ユータス・マリンズ書籍「医療殺戮」より
そして「医学不要論」の著者内海聡医師は、本書で『その数字でさえ少ないと思う』と述べています。
日本で考えた時にはどうなのだろうか?
X線撮影というのは、日本の健康診断などの検査内容でも比較的、組み込まれた内容になっているかと思います。
私自身も、手術の入院前には必ずX線撮影が術前検査として受けました。
(3カ月経つともう一度検査する決まりとのことでした)
そして、最近よく人間ドックなどでも耳にするCT検査。
ペットCTなどもありますね。
ここで、日本という国を考えた時にあるランキングを紹介したいと思います。
世界のCT保有台数の第一位は日本。
全世界にあるCT装置の三分の一が日本にあります。
さらに付け加えるなら、二位とはかなりの差があることもお知らせしておきます。
そして、検査数も世界一が日本です。
このCT検査をみていくと驚きの事実が分かってきます。
記憶にも新しい福島第一原子力発電所の原発事故を覚えているでしょうか。
この原発事故の問題は現在進行形で、私自身も目が離せない事案になっています。
福島第一原子力発電所の原発事故のあと、
国が避難の目安にした年間の被ばく線量は20ミリシーベルトです。
そして、胸部のみのCT検査1回を例に取ると…
被ばく線量は10ミリシーベルト前後であることをご存じでしょうか。
更に、造影CT検査という方法が存在していて、1回撮影したあとに、造影剤を静脈に注射しながらもう1回撮影する検査方法になっています。
そして、これは日本では日常的に行われているという事実。
単純計算をしても被ばく線量は20ミリシーベルトで1年間での避難目安の上限です。
婦人科系の病気では、腹部・骨盤にCTをかけますが、その場合、もっと被ばく量が多くなり、造影CTまでやれば40ミリシーベルトになってしまいます。
「近藤誠の『女性の医学』」より引用
言い方を変えれば、日本人は世界一ガンになりたがっている愚かな国民である、ということになる。
「医学不要論」P30より引用
日本は、放射線検査による国民被ばく量が世界一だそうです。
さらに、イギリスの研究によると、
検査被ばくによる発がん死亡リスクも世界一とのこと。
なぜ、こんなことになってしまうのか?
日本国民にとってとても素晴らしいシステム国民皆保険制度によって、
1つの弊害として起きてしまった感があり、
病院選びの選択肢として「最新機器を備えているいるのはいい病院」
という風潮が更に拍車を掛ける形になってしまっている事実も否定できません。
更に、いえば…
放射線検査をオーダーする内科医や外科医のほとんどは、放射線の線量単位であるグレイやシーベルトやレムの意味や違いはわかっていません。
知識はなくても、医者や歯科医の資格さえあれば、自由に放射線検査をすることができるのです。
しかも、線量の上限を定める規定が何もない。線量限度は青天井になっていて、患者さんをいくら被ばくさせても、問題になりません。
一方、医者や技師など、放射線作業従事者については、被ばく線量が平均して年間20ミリシーベルトを超えないようにと、法規で厳しく規制されています。
これはあくまで上限で、仮に放射線作業従事者が毎年5ミリシーベルト被ばくし、その後、白血病にかかれば、労災補償の対象になります。
「近藤誠の『女性の医学』」より引用
これをどう思いますか?
それでも、とりあえず念の為にCT検査を受けようと思いますか?
近藤誠医師はさらに、”マンモグラフィ検査”や”年齢の小さい子供への放射線検査”について注意を呼び掛けています。
出来ることはあるのか?
アメリカでは、医療関係者も巻き込んで、いつ、どの部位に、どれほどの放射線を浴びたのか、個人記録を保持するする運動が始まっています。
やむをえず放射線検査を受けることになったら、必ず自身の被ばく線量データをもらい、記録しておくのが得策です。
「近藤誠の『女性の医学』」より引用
今一度、検査をする前に本当にそれは必要なのか?考えてみましょう。
どうしても必要ならば、きちんと自分の身体の状態を記録するように心がけたいなと思います。
あとがき≫
実際に、私自身の実感としてもCTの被ばくについては検査などを担当してくれている医師達から明確な回答は貰えたことがありません。
ただ単に、不真面目な方だったからというわけではないと信じたいですが…
ですが、今回記事を作成するにあたり「もしかして知らないのかも?」という1つの回答を得た様な気がします。
これをどう捉えるかは、各自の自由に任せますが、その対策はして頂けたらなと思います。
対策として1つお話するなら、以前どこかでお話したかもしれませんが…
昭和20年太平洋戦争末期の頃に起きた長崎へ原爆が投下された当時、自らも被爆しながら、医師として負傷した被爆者の治療にあたった医師の方の話が参考になるかなと思いました。
玄米と味噌と塩を使って「塩辛い玄米のおにぎり」と「塩辛いカボチャの味噌汁」を作り、同病院の職員・患者たちに毎日、毎食与えたところ、原爆による症状(白血病、貧血ほか)が出なかった上、何十年もほとんどの人が原爆症を発症しなかったエピソードがある。のちに科学的に証明された。
それは、私が信奉しているミネラル栄養論とも一致する考え方であった。私は石塚左玄氏の桜沢式栄養学を学び、 自分なりに工夫して食用医学をつくり、みずから秋月式栄養論と名づけた。この考え方に立てば、食塩のナトリウムイオンは造血細胞に賦活力を与えるが、砂糖は造血細胞に対する毒素である。同じ野菜でも、カボチャはいいが、ナスはよくないということになる—『死の同心円』p.131「カボチャの味噌汁」よりWikipedia「秋月辰一郎」より
秋月医師は原爆症をレントゲン被爆障害(放射線障害)と同じだと見抜いたのだ。
彼は職員に銘じた。
「被曝した人には塩がいい。玄米にうんと塩をつけて握るんだ。
塩辛い味噌汁をつくって毎日食べさせろ。そして、甘いものを避けろ。
砂糖は絶対いかんぞ」
秋月医師の著書は、英訳され海外でも大きな反響を呼んだ。
1986年、チェルノブイリ原発事故が起きた時、旧ソ連やヨーロッパ、とりわけ北欧では多くの人々が食卓に「味噌料理」を乗せたのである。
月間「ザ・フナイ」より抜粋
補足≫
冒頭で取り上げた健康診断システムにおいて、なぜ労働安全衛生法及び労働安全規則を取り上げなかったのかについては、この法律が出来る以前に労働基準法(昭和22年4月7日法律49号)による規定があったと思われる文面があった為です。
労働安全衛生法(昭和47年6月8日法律第57条)および労働安全衛生規則(昭和47年9月30日労働省令第32号)によって健康診断の義務が明文化。
参考:Yahoo!知恵袋「会社の健康診断が義務化されたのは今から何年前なのでしょうか?」より
ただ、学校で行われる身体測定などの健康診断の始まりは、1888(明治21)年に実施された「活力検査」とされ、それよりもずっと昔から根付いていたものだと分かります。
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