こんにちは。
今回は、そもそも”がんとは?”という話をしたいと思います。
<まえがき>
私自身の事を簡単に説明すると、子宮頸がんを患った経験があります。
そして、今現在はがんサバイバーと言われるのかと思います。
手術を受けて2年と数か月が経ちます。
ガン宣告を受けてからは、ちょうど3年が経ちました。
私自身、がんと宣告されて「え?私死ぬの…?」、「壮絶な死を迎えるの?」などなど。
正直に言えば、全てネガティブなイメージしか湧きませんでした。
私はその勢いのままに、検査、検査、入院、手術とトントン拍子に突き進んでしまいました。
そのお陰で思考回路は停止した状態で、
今改めて振り返れば、後悔ばかり。
なので、そうなる前(治療前)に是非、一度がんとは?何だろう?を考えて欲しいと思います。
<そもそも、がんって?>
身体は約六十兆個の細胞から出来ています。
細胞には予め細胞数をほぼ一定に保つために分裂・増殖しすぎないようインプットされている。
(制御機構が働いている)
それにより細胞は生まれ変わるという理論が成り立つ。
(肌ではターンオーバーなどと言ったりします)
それに対してがんは、細胞の遺伝子に異常がおきて、インプットした情報を拒否して自律的に増殖するようになったもので、最初に出来たがん細胞(もと)を”がん幹細胞”と言います。
この腫瘍(細胞の塊を指す)が他の正常な組織に浸潤的に増殖していく場合もしくは、転移を起こす場合(多くは浸潤と転移の双方をおこす)”悪性腫瘍”と呼ばれている。
参考<Wikipedia「悪性腫瘍」/概念より>
※がんには「悪性腫瘍」と「良性腫瘍」が存在しています。
※「幼児のがん」についてはこちら参照願います。<Wikipedia「小児がん」>
※近藤誠医師は「悪性腫瘍」とされているものの中でも「本物のがん」と「がんもどき」と定義しています。
違いついては、「がん放置療法のすすめ」って何?その本質って?を参照ください。
<がんが出来る原因って?>
少しは分かってきたこともあるけど、全部は解明されていません。
分かっているものだと、
・喫煙、受動喫煙(副流煙)
・放射線
・紫外線
・ウィルス
・化学物質
・アルコール
・遺伝的要素など
<がん細胞ってどうやって増えるの?>
がん細胞は二分裂を繰り返し、1個が2個、2個が4個、4個が8個と、ネズミ算式に増えていきます。
<がん宣告されたら私ってすぐ死んじゃうの?>
ガン細胞が倍になるには実は平均3カ月以上かかる。
つまり、がん細胞が生まれたからと言ってすぐには死なないのです。
がん細胞の直径は10ミクロン(1㎜の1/100)程度、がん病巣が1センチの大きさになるまでには、30回分裂を繰り返す必要がある。
もし、1センチのがんが発見されたとすると、がん細胞が発生してからそこまで(1㎝になるまで)に、平均90か月(=つまり、平均7年半)かかっていう計算になります。
∟私:ええ…?7年半って…
しかも、がんは増大するにつれ、成長速度が鈍ってくることが多い。
がん細胞は周囲に新たな血管をつくりながら分裂を続けて病巣が大きくなっていきます。
だけど、血管をつくる作業が間に合わないこともちらほら。
その結果、栄養不足や酸素不足に陥って死滅したり、細胞分裂を続けられなくなって脱落するがん細胞が出てくる。
∟私:確かに、血管って体の中に張り巡らされた道路みたいでそれがないと、目的地(臓器)に行けないし凸凹道じゃ危なくて効率が悪い。つまり血管によって運ばれる酸素や栄養がないと生きていけないのは”がん細胞”も同じなんだ!しかも、がん細胞が血管を自分達で新たに新設しながら拡大していくって、、初耳!しかもしかも、間に合わないこともあるって・・・がん細部自身も無敵じゃないんだ。
1センチのがんに育つ間にも、がん細胞の一部は分裂の途中で死んだり脱落したりするので、実際には4~50回は分裂してると推測されている。
つまり、12~150か月、つまり10年以上かかって、やっと発見されるまでの大きさになる。
∟私:7年半でも長いと思ったけど…10年以上って、果てしないな。てことは、最近の生活習慣とか何かで、ガン細胞が発症したとは考えにくいな。でも、これはあくまで目安…その他の原因によって悪性度が高かったり、ガン細胞を目覚めさせて(暴れさせて)しまう…つまりは加速させてしまう要因もあるってことを忘れちゃいけないよね。
※がんを目覚めさせてしまう原因2つを紹介。
<早く治療しないとがんが大きくなって転移してしまうから危ないって本当?>
転移がんでも、圧倒的多数はゆっくり成長。
≪がんの直径が倍になるまでの平均スピード≫
・乳がん肺転移 7カ月
・子宮がん肺転移 8カ月
・大腸がん肺転移 9カ月
・腎臓がん肺転移 6カ月
・頭頚部がん肺転移 6カ月
※これはあくまで平均で、倍増時間が早い人も居れば5年以上という人もいる。
∟私:倍増ということは転移が見つかった時から次に倍になったからと言って、急変することはないんだ!しかも、小さい時にはそこから長くゆっくりと成長していく。こんな事、主治医はなあ~にも教えてくれなかった!早く治療した方がいいですね、としか…でも実際にはベッドの空きがないから1カ月以上先って、最初は言われてた。よくよく、考えると矛盾してるような…(; ・`д・´)
<じゃあ、何で教えてくれないの?>
転移治療が盛んにおこなわれている今は、観察した記録がない。
上のデータも転移治療が行われなかった昔だったからこそ、観察した記録がある。
∟私:これって、本当にお医者様は知らないのかしら?
<じゃあ、なんであんなに急かされたんだろう?>
手術に誘導するための根拠のない脅しです。BY近藤誠医師
∟私:…( ゚Д゚)ハイ?
<私には壮絶な死が待っているの?>
そっとしておけばがんは苦しくない。
がんで自然に迎える死は、案外苦しくはない?
老人ホームで末期がんのがんが見つかり、結果的に放置することになった患者さんを70人以上診ていますが、誰も痛みを訴えず、眠るように死を迎えました。
「どうせ死ぬなら「がん」がいい」から中村仁一医師の言葉より引用
∟私:中村仁一医師は長年老人ホームで医師をしていて、それは今現在も。治療をせずに見守る医療を実際の現場で地で行ってきた方。権威があるとかないとか関係ない。実際に体験した人に勝るものってあるのかな?
「がん死」のお迎えは最高ですよ。ゆっくり身辺整理ができるし、親しい人にお礼とお別れもいえる。人生の幕引きを、思い通りにできるかもしれないんですから」
∟私:こんな事、私自身も考えたこともありませんでした。いつかは必ず誰でも”死”が訪れます。それは変わらぬ事実。その死すら自分らしくという考えには、色々な意見や立場や境遇や年齢によっても変わると思います。が、こういう考えもあるということを知ると、”がん”をただただ恐ろしいと思っていた頃よりも、また違った見え方・感じた方に変わることに私自身、驚いています。
<わたしにできること>
がん放置の経過がおだやかである理由は、大人のがんは基本的に老化現象だからです。
太古より、人はがんとつきあってきました。だから、がんと共生する術を、体はちゃんと心得ているのです。一方、手術や抗がん剤、放射線などは、体にとっては不自然で、慣れることができない。だから副作用に苦しむことになるのです。
近藤誠の「女性の医学」P237より抜粋
∟私:放射線もがん細胞を作り出す原因とされています。放射線被害はX線の発見から始まり(1895年~)、放射線の防護への研究は1940年~とまだ100年も経っていないけど、地球上にはるか昔からあり私達が生まれる前からあったもの。その放射線との付き合い方は少しずつ変化し、わたしが知るよりも細胞自身の方が先に分かっているのかもしれません。これをどう捉えるかは、あなたの自由です。ですが、こういった面がある事も無視できない事実ではないのかなと思います。そして、医師一人の言葉だけでなく、がんの本質を知ることは今後の治療や付き合い方にも決してマイナスではなく0.1%でもプラスになると思いました。
<あとがき>
私自身、治療後しばらくは術後の痛みや後遺症などがあったり、
”再発したら?”という不安が拭い去ることが出来ず
1日、1日を生きる事、
今、目の前にある事だけで精一杯でした。
それから術後の痛みや後遺症である排尿障害も改善して徐々に前を見る様になり、今こうして冷静に過去(治療、病状など)を見つめながら”私の場合はどうだったんだろう?”と自問しながら、執筆出来るようになりました。
最初は体験記を書いていたので、一人で痛みや絶望感などを思い出してしまい、涙を流しながら書いてしまう時もありました。
ですが、今はただ悲しい、怖いだけじゃなくて…
冷静に改めて自分の身体で起きている事を知りたいと強く思いました。
そして、この苦しみが本当は必要なかったのかも?という疑問も、自分自身で自分なりの答え合わせをしていければと思っています。
それに、がん患者目線での考察した話って中々ないよね?って思い、これから同じ経験をするかもしれないあなたの一考の助けになれれば幸いです。
<書籍紹介>今日の記事内容はこちらから。